暮らしの中に溶け込むアクセシブルデザインの例

デイリーノート

こんにちは!管理人のハルです。

先日ピ○ゴラスイッチを見ていたら、『ラップの箱に「W」のマークが入っているのですが、これは何でしょう?』…というのをやっていたんです。

「そうなの?!」と思って、我が家のラップを見てみたら…

中央に「W」のマーク。触るとわかります。

…ある!!!

実はこれ、目の不自由な方でもラップとアルミホイルが分別できるようについているマークだそう。
このような、高齢者や障害のある方々はもちろん、より多くの人々が使いやすく設計されたザインのことを「アクセシブルデザイン」といいます。

「アクセシブルデザイン」とは

アクセシブルデザイン」を定義したのは、通称ISOと呼ばれる”国際標準化機構”(International Organization for Standardization;ISOという非政府機関です。

画像引用:ISO

ISOは製品やサービスに関して、国際的な取引をスムーズにするため、世界中で同じ品質・同じレベルのものを提供できるよう、国際的な基準(ISO規格)を制定する活動をしています。ISOにおけるガイド71の議論において、アクセシブルデザインも定義されました。

日本ではこの議論に基づき、経済産業省がアクセシブルデザインの標準化を推進しています。日本のアクセシブルデザインは、”JIS(=Japanese Industrial Standards:日本産業規格)”によって規定されています。

JISマーク。どこかで見たことがある方も多いのでは?(画像引用:jisc

実はあなたの暮らしにも溶け込んでいる!

「アクセシブルデザイン」と言われるとあまり馴染みがないですが、実は私たちの暮らしにもすでに溶け込んでいるんです。

アクセシブルデザイン関連のJISには、大きく分けると以下のような種類があります。

アクセシブルデザイン関連JIS
・基本規格
・視覚的配慮
・聴覚的配慮
・触覚的配慮
・包装・容器
・衣料品
・施設・設備 
・情報通信
・コミュニケーション
・アクセシブルサービス
参考:公益財団法人 共用品推進機構HP)

…というわけで、この中から我が家にあったアクセシブルデザインを集めてみました!

ラップの浮き出し

先ほどのラップの「W」の浮き出し。アルミホイルにはついていないのが分かります。目の不自由な方が、形状の似ているラップとホイルを区別できるようにするためについています。

牛乳パックの切欠き

牛乳パックの上部には、凹みがみられます。これは切欠きといい、開け口と反対側に入っています。目の不自由な方でも、開け口がどちらかわかるように、またほかの紙パック飲料と区別できるよう、牛乳パックのみについています。

電卓の凸点表示

電卓の中央、数字の5のところには凸点がついており、5の位置がわかるようになっています。数字の並びはISO(国際標準化機構)によって世界規格として統一されており、手前から0、1、2、3…と並んでいます。

開けやすい包装容器

最近増えた詰め替え用の包装容器。こちらも握力の低下した方でも開けやすいように、切り口にくさび形の切れ込みが入り、開けやすい工夫がされています。

Webアクセシビリティ

スマートフォンにもアクセシブルデザインが!iphoneの方であれば、『設定』→『アクセシビリティ』を選択すると、「視覚・聴覚・身体機能・発話・認知」のためのアクセシビリティ機能を使って、動作が最適になるようにカスタマイズできます。例えば、音声の読み上げ機能や指での操作に代わる入力方法といったものがあります。

暮らしにそっと溶け込むやさしいデザインが増えますように

いかがでしたか?他にも、リンスとシャンプーのボトルや、炊飯器の凸点表示、洗濯機の報知音、階段の手すりなど、探すとあなたの暮らしにすでに溶け込んでいるものがたくさん見つかると思います。

「これもそうだったの?!」というくらい暮らしの中に溶け込むデザインの道具ならば、心理的な抵抗も少なく使うことができるでしょう。そんなやさしい、さりげないデザインの道具が増えていくといいですね。

それではまた!

タイトルとURLをコピーしました