これからの「老後の暮らし」の捉えかた

デイリーノート

こんにちは!管理人のハルです。

「老後」という言葉、あなたはどんなイメージを持っていますか?

厚生労働省の「高齢期における社会保障に関する意識調査報告書(平成30年)」によると、”老後の生活”と聞いて思い浮かべる生活の上位3つは以下でした。

これをみると、何らかの制約を受けるイメージがありますよね。しかし、人生100年時代と言われる現代社会で、制約ばかりに目がいくとなんだか暗い気持ちになってしまいませんか。少なくとも私自身は、自分のことは自分ででき、心穏やかに過ごす老後にしたいと思っています。

画像:illustAC

そこで興味深かったのが、「RoomClip住文化研究所*」による”シニアと暮らし”に関するこちらのレポートです。

【RoomClip利用データから「シニアと暮らし」を分析】住まいのSNSでも「介護」についての関心高まる/関連キーワードの検索率は5年で1.82倍、「老後」の検索率も2.53倍に増加
ルームクリップ株式会社のプレスリリース(2023年6月22日 13時00分)【RoomClip利用データから「シニアと暮らし」を分析】住まいのSNSでも「介護」についての関心高まる/関連キーワードの検索率は5年で1.82倍、「老後」の検索率...

RoomClip住文化研究所
2021年4月設立。運営は、住生活の領域に特化した日本最大級のソーシャルプラットフォーム「RoomClip」を運営するルームクリップ株式会社。投稿写真や検索キーワードなどのデータを基に住まいや暮らしについて調査・研究をする機関。

画像引用元:RoomClip住文化研究所

レポートからみる「これからの老後の暮らし」の捉えかた

この調査では、投稿につけられたタグから「シニアと暮らし」に関する分析がなされています。

「介護」を含むタグからみえること

まず、「介護」というキーワードを含む投稿数の多いタグに注目すると、「インテリアとの両立」を望んでいる方が多い傾向がうかがえます。環境を”整える”ことで自分らしい暮らし方を模索されているんですね。

(引用元:RoomClip住文化研究所)

「老後」を含むタグからみえること

次に「老後」というタグ。ここからは、老後を見据えた備えや間取りなど、若いうちから”準備しておきたい”傾向が浮かび上がってきます。最近の新築住宅では最初からついている手すりのほか、引き戸にしたり、車いすが使える広さをとるというのも”準備”のひとつです。自分の生活基盤である家という環境を、老後も大きく変えることなく過ごせる点は、環境変化に伴うストレスを減らすのにプラスに働くでしょう。

(引用元:RoomClip住文化研究所)

年齢別の暮らし系タグからみえること

最後は、暮らし系タグを年齢別に分析したもの。ここからは、”その環境下でどう過ごしたいか”ということがみえてきます。
50代以降の暮らし系タグは、実は20代の暮らし系タグとほぼ同じで、「これまで子育てなどで中断してきた、趣味や好きなことを再開する」方が多い傾向がうかがえます。年齢を重ねると、20代の頃と全く同じように再開することはできないかもしれませんが、やり方を工夫することによって新たな楽しみ方を模索してみるのも良いですね。

(引用元:RoomClip住文化研究所)

「老後」は特別なもの?

調査結果から、介護や老後の生活でも、環境を”整え”たり、事前に”準備”したり、さらにその環境下で”どう過ごすか”を考えていることがわかります。

この過程、老後に限らず、私たちが「暮らし」を考えるうえですでに行っていることではないでしょうか?

例えば、大学生になって一人暮らしを始めたり、結婚して新居に引っ越したり、こどもが生まれて住み替えたり…。そういったライフステージの変化に伴って「暮らし」を変えることは、誰しもがすでにやっていること。

画像:photoAC

そう考えると、「老後」が特別なものではなく、ライフステージの変化と共に暮らしをアップデートする過程のひとつと捉えると、少し楽しくなってくると思いませんか。

あなたはどんな暮らしにしたいですか?

老後は誰にでも平等にやってきます。もちろん、これまでと同じように出来なくなることも増えてくるでしょう。

しかし出来なくなったことを、道具や家具といった環境を”整える”ことで解決し、さらにその道具も自分が好きなものを選べば、気持ちの部分にもプラスに働いてくれるのではないでしょうか。

画像:photoAC

家具を選んだり、部屋の模様替えをするとき、つまり「こんな暮らしにしたいな」と考えるとき、本来は年齢に関わらず楽しいものだと思うのです。「老後」や「介護」という枠組みの中でも、その気持ちを忘れずに暮らしをつくっていけたらと願っています。

それではまた!

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